ローコードテスト自動化ツール T-DASH

テストケースを効果的に作成・管理するためのベストプラクティス

ソフトウェアテストを行う際に必須なのがテストケースです。テストケースは、テスト対象の動作や機能を確認するための具体的な手順や条件を記述したものです。手動テスト、テスト自動化どちらにおいてもテストケースは必要ですが、その作成・管理が煩雑に行われているケースは多いです。実際、苦労している方も多いようです。

本記事では、テストケースの重要性について解説し、作成・管理するためのベストプラクティスを提示します。

テストケース作成における課題と原因

テストケース作成時において、よく聞かれる課題として以下のようなものが挙げられます。

  • テストケース漏れや重複が発生する
  • テストケース作成に時間がかかる
  • テストケースの再利用が難しい

テストケース漏れや重複が発生する

網羅的なテストが作れないという課題はよく聞かれます。その原因として考えられるのは、ソフトウェアの要求仕様や設計が不十分な場合や、設計者のスキル不足によることが多々あります。要求仕様や設計が不十分であると、テストケースを洗い出す際に漏れが生じやすくなります。

テストケースが重複してしまうのは、システムの挙動理解が十分でなかったり、複数人で分担して設計を行ったりすることが原因として考えられます。必要十分なテスト範囲が把握できていないと、同じテストケースを複数作成してしまいます。

テストケース作成に時間がかかる

テストケースの作成に時間がかかるのは、テスト対象の要求仕様や設計が複雑であることが原因として考えられます。要求仕様や設計が複雑だと、テスト対象のシステム挙動を理解するのに時間がかかります。

また、システムの挙動理解が不十分だと、正しいテストケースが作成できません。その場合、テストケースの修正が発生し、作成に時間を費やしてしまうでしょう。

テストケースの再利用が難しい

テストケースの再利用が難しいのは、既存のテストケースがわかりにくい、またはテストケースが分散して管理されていることが原因として考えられます。テストケース自体が分かりづらいと、再利用するよりも新しく作成した方が早くできると思わせてしまうでしょう。

また、テストケースが分散して管理されていると、再利用する際にテストケースを探すのに時間がかかります。探す時間を嫌って新規で作成してしまったり、見つからずに同じようなテストケースを作成してしまったりするでしょう。

効果的なテストケース作成のポイント

前述したテストケース作成に関する課題を解決するためには、以下のポイントに注意することが重要です。

  • 要求仕様やシステム設計からテストケースを洗い出す
  • 分かりやすいテストケースの作成を心がける
  • テストケースの再利用を意識する

要求仕様やシステム設計からテストケースを洗い出す

まず、要求仕様やシステム設計がドキュメントになっていることが前提です。ドキュメントがなければ、テストケースの作成は難しいでしょう。ドキュメントとテストケースが紐付けられるように、要求仕様やシステム設計からテストケースを洗い出します。

もう一つのポイントは、テスト設計者にとって分かりやすい・理解しやすいドキュメントを心がけます。設計者とテスト作成者は異なることが多いので、仕様書が難解であると、テストケース漏れが発生しやすくなります。要求仕様やシステム設計を分かりやすく記述することによって、テストケースの洗い出しと網羅性を高められるでしょう。

分かりやすいテストケースの作成を心がける

次に、テストケースについてです。テストケースにおいても、ドキュメントとの紐付けが分かりやすく、理解しやすいテストケースの作成を心がけます。要求仕様や設計におけるどの部分をテストするものなのか、テストケースの内容と目的が一致しているのが理想です。

手動テストの場合、テストケースを人が読んで実際にテストを行います。そのため、テストケースが分かりやすい内容になっていないと、正しいテストには臨めません。自動テストの場合、テストケースからテストスクリプトを起こします。この場合も、分かりやすい内容が大事になります。

テストケースの再利用を意識する

テストケースの再利用を意識する点でできることは2つあります。

1つ目は、テストケースを適切な粒度で作成することです。何をテストするものなのかが明確であると、再利用しやすくなります。また、複雑さを避けて、シンプルなテストケースの方が再利用しやすいです。

2つ目は、テストケースの管理法です。Gitなどの構成管理(バージョン管理)を用いて、一カ所でまとめて管理しましょう。バージョン管理を用いることで、変更履歴を残せたり、何かミスがあった時に差し戻すことも容易になります。また、チーム内での共有が促進され、テストケースをさまざまなシステムで使えるようになり、再利用が行われるでしょう。

テストケース作成・管理のベストプラクティス

テストケースを効果的に作成・管理するためのベストプラクティスを以下に示します。

ツールを活用したテストケース作成

テストケース・テストスクリプトの作成ツールはさまざま存在します。そういった専用のツールを利用することで、テストケース・スクリプトの効率的な運用が可能になります。

バルテスの提供するT-DASH では、日本語で書いたテストケースをテストスクリプトとして利用できます。テストエンジニアはもちろん、エンジニア以外のメンバーでもテストケースを作成できるため、チーム全体でのテスト自動化が促進されます。

テストケースのバージョン管理

テストケースやスクリプトは一度作成したら完了ではありません。システムの変更に伴うスクリプトの修正や、新たなテストケースの追加が発生します。そのため、バージョン管理を行い、変更履歴を残すことが重要です。

また、メンテナンスに伴ってテストがうまく動かなくなるケースも多々あります。そうした場合にもバージョン管理を導入しておけば、以前のバージョンに差し戻すことも容易です。

より効率的なテストケース作成に向けて注意すること

テストケースを効率的に作成・管理するためには、以下の点に注意することが重要です。

テストケース洗い出しにおける工夫

テストケースは、要求仕様や設計から洗い出していくのが基本です。そのため、要求仕様や設計が不十分だと、テストケースの洗い出しに時間がかかりますし、洗い出しも不十分になります。要求仕様や設計が不十分であると感じられる場合は、要求仕様や設計の担当者とコミュニケーションを取り、不足部分を補完するようにしましょう。

古いテストケースをメンテナンスする際のチェックポイント

テストケースは、システムの変更に伴って修正が発生します。テストケースが増えるのに伴って、そのメンテナンス工数が増えてしまいます。その結果、テストケースのメンテナンスに時間が取られ、テスト工程が開発工数を逼迫します。

テストケースのメンテナンスを効率化する上で大事になるのは、以下の点です。

  • 必要最小限のテストケースに絞る
  • テストケースの目的を明確にする
  • テストケースの重複を排除する

テストケースが大量にあるからといって、システムの品質が良くなるわけではありません。必要最小限のテストケースに絞り、テスト領域の重複は避けるべきです。また、テストケースの目的(対象システムや機能)が明確になっていると、メンテナンス対象かどうかが判別しやすくなります。

まとめ

テストケースは、システムの新規作成・改変時と、常に必要です。システムが変われば、テストケースにも変化が求められます。しかし、テストケースがあるからこそシステムの品質担保が可能になります。

それだけに、テストケースの作成・管理は重要な作業です。ぜひ、本記事で紹介したベストプラクティスを参考に、効果的なテストケース作成・管理を行ってください。

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