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導入事例

西日本旅客鉄道株式会社様

西日本旅客鉄道株式会社様

鉄道事業者初のコード決済サービス
『Wesmo!』。安心を支えたテスト支援

JR西日本のデジタル戦略が描く未来。「Wesmo!」がつなぐ新しい体験

まず御社のミッションや中期経営計画に掲げるデジタル戦略についてお聞かせください。

甲斐様:
JR西日本グループは「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす。」という志のもと、西日本エリアを中心に運輸業、流通業、不動産業などを展開しております。
中期経営計画に掲げるデジタル戦略では、データやデジタル技術を活用し、お客様一人ひとりとつながることで、これまでにない便利さやおトクさ、楽しさを提供する“WESTER体験”の実現に取り組んでいます。
2025年5月には、新しい決済サービス「Wesmo!(ウェスモ)」の提供を開始しました。事業者様が気軽に導入できるキャッシュレス決済サービスを通じて、より多くの場面でWESTERポイントがたまり、使える体験をお届けすることを目指しています。

「Wesmo!」は鉄道事業者として初のコード決済で話題になりました。事業として今後も注力されるのでしょうか。

甲斐様:
はい。従来のクレジットカードや交通系ICだけでは、お客様のニーズに完全に応えきれない部分がありました。
そこで、資金移動業・前払式支払手段の枠組みでコード決済に参入しました。鉄道事業者としては大きな挑戦でしたが、グループの多様なサービスとポイントを横断的につなぎ、生活動線をスムーズにする狙いがあります。地域経済の活性化にも資するサービスだと考えています。

「安心・安全を最優先に」第三者検証を導入した背景

「Wesmo!」開発にあたり、どのような課題があったのでしょうか?

樋口様:
「Wesmo!」は資金移動業・前払式支払手段のサービスであり、お客様の財産を扱うものです。万が一の不具合も許されません。
金融系サービスとして安心・安全を守るには、開発ベンダーのテストだけではなく、客観的な品質評価を取り入れることが不可欠だと思い、第三者検証を導入するに至りました。

数ある企業の中で、バルテスを選定された理由を教えてください。

樋口様:
当時、開発が佳境を迎えていて、検討の時間を十分に取れない状況でしたが「バルテスさんなら間違いない」という安心感がありました。
以前からWESTERアプリをはじめとした複数プロジェクトにて支援いただいており、専門的な知見や実績を高く評価していたからです。
チケットや仕様書を丁寧に読み込んで理解いただき、過去の知見を踏まえた勘所で、短期間でキャッチアップしていただきました。

テスト設計から課題ハンドリングまで、品質のプロが一括支援

バルテスにお任せいただいた業務内容についてお教えください。

樋口様:
「Wesmo!」の開発におけるテスト工程では、システムテストから受け入れテストにかけてご支援いただきました。
具体的には、第三者の立場での強化テスト、テストケース設計、検証はもちろん、不具合や課題のハンドリングまで、幅広くご対応いただきました。
また、要件定義書や設計書などに基づくシナリオテストに加え、ユーザー目線でのアドホックテストも実施してくださり、品質向上に多大なご貢献をいただいたと感じています。

“上流からの品質向上”への貢献を評価し、バルテスに感謝状を授与

実際にバルテスのサービスを導入してみて効果はいかがでしたか?

樋口様:
プロジェクト初期から関わっていると主観が入りがちですが、第三者の客観的視点でプロセスを正してもらえたのが大きいです。
単に仕様書どおりのテストではなく、「サービスとしてこうあるべきでは?」という観点からのご指摘や、ミスが出やすい箇所の見極めなども非常に助かりました。アドホックテストの勘所も、現場でも高く評価されています。

また、私たち自身も、一緒に仕事をさせていただく中で、品質に対する考え方が成長したと感じています。
上流での要件の明確化・整合性をより重視するなど、テスト設計を意識した上流ドキュメント整備の重要性を再認識しました。
さらに、最近はお客様の利用方法が多様化しており、予想していなかった使われ方をされるケースも増えています。想定外の実利用にも耐えるよう「そこまでやるのか」というレベルの検証が必要だと学びました。

2025年8月、JR西日本主催の「パートナー説明会」にて、感謝状をいただきました。バルテスを評価いただいた理由をお聞かせください。

甲斐様:
「Wesmo!」は、「安全確認できないものはローンチしない」という厳格な安全基準のもと進めていました。これは社長の方針でもあります。
お客様の財産を扱うサービスですから、絶対にミスがあってはいけない。会社としても強い信念を持って取り組んでいました。

こういった常に大きなプレッシャーもある中でバルテスさんは最後まで伴走してくださり、本当に一緒に乗り越えてくれたと感じています。
開発ベンダーさんももちろん頑張っていただきましたが、最後まで品質面で支えてくださったバルテスさんには心から感謝しています。
また、テスト設計から一連のプロセスまで、本当に広い範囲をスピーディーに対応していただきました。

結果として、2025年春のローンチに間に合わせることができました。
もしご支援がなければ難しかったと思います。感謝状をお渡ししたのも、こうした貢献への評価からです。

> 西日本旅客鉄道株式会社より表彰を受けました|バルテス・ホールディングス株式会社 (PR Times)

品質をともに育てる、信頼できるパートナーとして期待

最後に、今後バルテスに期待することをお聞かせください。

樋口様:
そうですね。単に「不具合を検出して終わり」ということではなく、その先の改善やテストケースの最適化、テスト実行の自動化まで含めてご支援いただければと思っています。
今後はより大規模なシステムやサービス展開も予定していますので、引き続き金融サービスとしての高い信頼性・安全性の確保と、同時に新しいデジタルサービスのスピード感を両立していきたいです。
そのためには、いかに効率よく、効果的に、品質確保を実現できるかが重要になりますので、そこを一緒に取り組んでいければと考えています。

甲斐様:
バルテスさん自身も常にいろんなプロジェクトで進化・成長を続けられていると思うので、そういった新しい知見やベストプラクティスを積極的に共有いただけると嬉しいです。 当時はここまでできなかったけれど、今ではこういう手法がある、こういう品質確保の考え方がある、といったように、日々の中でアップデートされている知見をどんどん持ち込んでいただきたいです。

(左からご担当者の樋口様、甲斐様。「Wesmo!」ロゴマークのオブジェ前にて撮影)

本日はいろいろお話しいただき、ありがとうございました。

取材日:2025/10/30

バルテスがテスト支援を
実施したプロダクト
決済・ウォレットサービス
wesmo!

クライアント様情報:

西日本旅客鉄道株式会社 様

人、まち、社会のつながりを進化させ、 心を動かす。未来を動かす。

取材にご協力いただいた方:
西日本旅客鉄道株式会社  技術理事   システムマネジメント部 部長 甲斐 康弘

西日本旅客鉄道株式会社
技術理事
システムマネジメント部 部長

甲斐 康弘 様

西日本旅客鉄道株式会社  システムマネジメント部   CCoE・モダナイズ 課長 樋口 芳章

西日本旅客鉄道株式会社
システムマネジメント部
CCoE・モダナイズ 課長

樋口 芳章 様

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