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最終更新日時:2026.02.03 (公開日:2026.02.03)

ウォークスルーとは?実施の目的・役割と導入する際の4つのポイント

ウォークスルーとは、システム開発におけるレビュー手法の一つです。
成果物の作成者が主体となって実施されるもので、欠陥の早期発見や知見の共有に役立ちます。

そこで本記事では、ウォークスルーについて基本的な意味や目的、開発における役割、導入ポイントなどを解説いたします。

ウォークスルーとは?

ウォークスルーとは、システム開発において、担当者が自身の作成した成果物の説明を行い、参加者にレビューをしてもらう仕組みです。
一般的なレビューと比べるとインフォーマルで、参加者が自由に意見を述べやすいという特徴があります。

ウォークスルーの目的としては、成果物の欠陥の早期発見や知見の共有、担当者の気付かなかった課題の発見などが挙げられます。これは開発プロセスだけでなく、設計やテスト工程においても有効です。

たとえば、受注から納品までのプロセスを設計している際に、そのワークフローを文書化します。
その際にウォークスルーを行えば、参加者がワークフローの理解を深める一方、逆に不備や課題を発見することが期待できます。

このようなウォークスルーにより、業務フローの知見を共有・理解でき、開発フェーズでの課題発生を抑えられるでしょう。

同様に、開発した成果物についてウォークスルーを行うことで、その挙動を理解できます。
その知見は、テスト設計時に役立てられるでしょう。また、あらかじめ不具合が予見される場合には、そのフィードバックを受けて事前に修正も可能です。

大規模なプロジェクトでは、担当者の専門性が高くなってしまうため、他のメンバーの役割理解が追いつかないことがあります。そのため、ウォークスルーを行い、他のメンバーの担当範囲にも理解を深めてもらうことが重要です。結果的にシステム全体の品質を向上させることにつながるでしょう。

システム開発におけるウォークスルーの4つの役割

業務システムなどのシステム開発において、ウォークスルーは以下のような位置付けになります。

  • 要件定義書や設計書の確認
  • カジュアルなコードレビュー
  • テスト計画やテストケースの精査
  • 開発チームのコミュニケーション促進

それぞれの役割について解説していきます。

2-1 要件定義書や設計書の確認

ドキュメントは、システム開発において重要な役割を果たします。

とはいえ、ドキュメント全体について、すべてを読み込んでいる人は少ないでしょう。多くの場合、自分の担当範囲の理解に留まっているはずです。

しかし、システムは他のモジュールと連携して動作するため、全体像を理解することはシステム全体の品質向上に役立ちます。また、ドキュメントについても絶対ではありません。仕様漏れや、検討漏れの可能性はあります。

ウォークスルーを実施することで、設計者にはない視点からフィードバックが行われ、ドキュメントの品質向上も期待できます。

バルテスでは、要件定義書・設計仕様書などのドキュメントをAIが自動で解析するツール「QuintSpect」を提供しています。ウォークスルーの効率化・品質向上の一助としてお役立ていただけます。詳細はこちらをご覧ください。

2-2 カジュアルなコードレビュー

ウォークスルーは、一般的に行われるコードレビューと比べるとインフォーマルであり、短時間で行われます。よりカジュアルな雰囲気で、参加者が気軽に意見を述べやすいという特徴があります。

ウォークスルーはコードの品質向上よりも、コードの挙動や仕様についての理解を深めることが目的とします。

その上で、不具合の早期発見につなげたり、仕様漏れを指摘したりするなど、担当者では気付かなかった問題を未然に解決することが期待できます。

2-3 テスト計画やテストケースの精査

テスト計画やテストケースは、システム開発において重要な役割を果たします。しかし、テスト計画やテストケースの作成者が、システムの全体像を把握しているとは限りません。

そのため、ウォークスルーを行うことで、他のメンバーがテスト計画やテストケースに関する狙いを把握できます。

その際、不足している点を指摘したり、不適切なテストケースを削除したりすることが期待されます。

2-4 開発チームのコミュニケーション促進

もう一つ、定性的な効果としてチーム間のコミュニケーション促進が挙げられます。

ウォークスルーは、他のプロジェクト内のコミュニケーションと比べてカジュアルであり、気軽に意見を述べやすいという特徴があります。
また、自分が関わっていない部分について触れる機会にもつながり、システム全体を把握するのに役立ちます。

業務システムであれば、自分の担当外であるワークフローについても触れることで、他のメンバーの業務理解にもつながります。これは、システム全体の品質向上につながるでしょう。

アプリ開発におけるウォークスルーの適用例

アプリ開発においても、ウォークスルーは有効です。アプリ開発におけるウォークスルーの適用例をご紹介します。

3-1 ユーザーストーリーの確認

アプリ開発では、ユーザーストーリーが重要な役割を果たします。ユーザーストーリーは、ユーザーの視点からの要件を記述したものであり、開発者がその要件を満たすための開発を行います。UI/UXが重要なアプリ開発では、ユーザーストーリーの共通認識が重要です。

ウォークスルーでは、各担当者の設計・実装・テストする際の視点を共有することが期待されます。その際、ユーザーストーリーに関する認識の相違や不備を異なる視点で発見できるメリットがあります。

3-2 プロトタイプのレビュー

アプリ開発では、プロトタイプを作成して、その挙動やUI/UXを確認することが一般的です。

プロトタイプは、実際のアプリの動作をシミュレートするものであり、試用したユーザーのフィードバックを受けるために利用されます。

ウォークスルーでは、ユーザーストーリーに基づいてプロトタイプが動作しているか確認します。他の画面からの遷移や、考えられる状態での表示など他の担当者の実装範囲からの意見は、プロトタイプの品質向上につながります。

3-3 テストケースの精査

UI/UXが複雑なアプリ開発では、テストケースが膨大な数になりがちです。

そのため、テストケースの精査は重要で、必要十分なテストケースに絞り込む必要があります。

テストエンジニアは作成するテストケースについて説明を行い、フィードバックを受けられます。エンジニアにとっても、テストの意図が明確になり、不足している機能を発見できる場合があります。

ウォークスルーを導入する際の4つの注意ポイント

ウォークスルーを導入する際に注意しておくべきポイントについて解説します。

4-1 ウォークスルーの目的を明確にする

ウォークスルーを行う目的は、欠陥の早期発見や知見の共有、担当者の気付かなかった課題の発見などが挙げられます。

ウォークスルーを行う際には、その目的を明確にし、参加者全員が共通認識を持つことが重要です。

ウォークスルーは本格的なレビューとは異なり、担当者が自身の作成した成果物の説明を行い、参加者に理解とフィードバックをもらう仕組みです。

そして、チームメンバーの学習と成長の機会につながり、システム全体の品質向上につながる狙いがあります。

4-2 参加者の選定

ウォークスルーを行う際には、対象となる参加者を適切に選びましょう。

人数が多ければ良いものではありません。関係者が増えると自分事ではなくなり、意見も出づらくなるでしょう。
かといって上司などの立場が強い人だけでは、意見が出づらくなったり、一方的になったりします。参加者の選定は適切に行うことが重要です。

4-3 事前準備と時間設定

レビューを受ける方は、資料などを準備します。プレゼンテーションではありませんので、しっかり作り込む必要はありませんが、自分の意図や課題点を伝えられるように準備しておきましょう。

ウォークスルーを行う時間は10分から20分程度など、短時間で行うのが良いでしょう。そのため、取り上げられる話題は1つ、ないし2つに絞りましょう。

4-3 有効なフィードバックの収集

有効なフィードバックを得るためには、参加者が話しやすい雰囲気(精神的安全性)を作ることが重要です。

ウォークスルーは、他のレビューと比べてカジュアルな雰囲気で行われます。そのため、参加者が気軽に意見を述べやすい環境を作り、フィードバックを求めている点を明確にします。

時間は限られますので、議論の発散や、本来の筋とずれないように注意しましょう。

もし発散しそうであれば、別な機会を設ける方が良いかもしれません。そしてフィードバックをまとめておき、次のアクションにつなげていきましょう。

まとめ

今回は、ウォークスルーというシステム開発プロセスの中で行われるレビュー手法について解説しました。

ウォークスルーは、他のメンバーの業務理解やシステム全体の理解に役立ち、欠陥の早期発見や知見の共有にも役立ちます。

ぜひプロジェクトに取り入れてみてください。

また、仕様書・要件定義書のレビューにはバルテスが提供するAI仕様書インスペクションツール「QuintSpect」がおすすめです。

アップロードされた要件定義書や設計仕様書などのドキュメントを読み込み、バルテス独自のインスペクション観点(正確性・理解性・視覚性・深層性・信頼性)で分析を行い、問題点や改善点をレポートします。こちらもご活用ください。

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