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導入事例

株式会社スタイルズ様

オフショア発注にあたっての事前準備を含めても
テストの実施コストは当初の予算計画より3分の2以下に

レガシーシステムの移行と
新規ビジネスに貢献する技術支援という
両軸でビジネスを展開

御社のサービス・業界での強みなど改めて伺えますか?

管理グループ 企画・マーケティング
棚田美寿希様

御社のサービス・業界での強みなど改めて伺えますか?

棚田 様:
弊社は、オープンソースや新しい技術を取り入れることで、日本の産業を良くしていこう、新しいSIサービスを提供していこうというビジョンで活動しています。

最近のSI業界の課題として、レガシーシステムへの対応が挙げられます。
一般的に言われるレガシーシステムというのはCOBOLや、オフコンシステムを指しますが、弊社が強みとしているのは、2000年代に開発されたオープンシステムを活用したシステムを対象とした移行です。

すでにサポート切れになってしまったソフトウェア群を弊社ではレガシーシステムと位置づけ、それをリノベーションするというサービスを打ち出しています。

レガシーシステムの移行と新規ビジネスに貢献する技術支援という両軸でビジネスを展開しています。

新しい技術とは、どのような分野ですか。

棚田 様:
アプリケーション分野で、なかでも最近力を入れているのが、Dockerのようなコンテナ技術です。オープンソース・ソフトウェア群を海外から見つけてきて、それを日本市場にどう適応させるかという研究をしています。
クラウド分野ではAWSのパートナーとして、2014年から技術的支援を提供しています。既存オンプレミスシステムをただクラウドに上げるのではなく、クラウドサービスの本来の魅力を有効活用したシステム構成をご提案し、そのためのアプリケーション開発ができるというところが強みです。

山口 様:
お客様毎のAWSへの最適な移行方法を提案する上で、できる限りマネージドサービスを活用し、お客様の運用作業も引き受けるトータルサポートを勧めています。監視もオンプレミスと違い、AWS独自の方法が必要ですから、弊社でAWSの運用・監視まで提供しています。

リソースの調整やスケジュールの柔軟性を高めるため、
テスト実施部分は専門会社にお願いした

御社の場合は当社親会社のVALTESとオフショアのVATの両方をご利用いただいているのですが、まず、第三者テスト専門会社を使ってみようと思ったきっかけや課題の背景を教えていただけませんか。

SIビジネスグループ SI第4チーム
リーダー 山口和伸様

御社の場合は当社親会社のVALTESとオフショアのVATの両方をご利用いただいているのですが、まず、第三者テスト専門会社を使ってみようと思ったきっかけや課題の背景を教えていただけませんか。

山口 様:
AWSひとつをとってもトータルサポートを提供していますので、品質の厳しさや工期の圧縮要求が年々厳しくなっています。
エンジニアは分業体制を引いていますが、QA・検証に関しては、テスト設計者がテスト実施をする場合が多く、分業化できていない結果テスト実施者が足りないということが多々ありました。

そこで、リソースの調整やスケジュールの柔軟性を高めるために、テスト設計者と実施者を分けることにし、実施部分は外部の第三者テスト専門会社にお願いすることにしました。

フィリピンのオフショアを使うということはVALTESの親会社と違う目的があると思いますが、どうでしょうか。

山口 様:
第三者検証をお願いしている協力会社の皆さんには、常駐していただくか、請負という形で持ち帰っていただくケースが多いのですが、持ち帰りであれば国内にこだわる必要はないと考えています。
親会社のVALTESさんには別件でご協力いただいているところに、VATさんからオフショアの提案をいただいたので、お願いすることにしました。
とは言え、実際にフィリピンでのオフショアテストの承認を得るまでには、社内でちょっとしたドラマがありました。

オフショア・アウトソースの形態もいろいろありますが、苦労することや工夫しなければいけない事が多々あるというのが我々の感想です。
心配事が多い中、VATさんから具体的なプロジェクト推進方法を聞けて、オフショアテストのイメージが掴めました。とは言え、失敗した場合のリスクも考えて、ここだったら出せるなという部分を厳選することで承認を取りました。

今回の実施では想像以上に
成果を出していただいた

以前からオフショアを活用する中で、苦労や工夫されることも多かったとのことですが、どのようなことだったのでしょうか。

山口 様:
当社内でオフショアを活用して成功している部署では、プロジェクトのサブ機能という完結する部分だけをお願いするという工夫をしています。それでもプロジェクト管理やアウトソースのための準備は結構大変だというのが経験者の意見でした。

今回はテストの実施だけを依頼したのですが、その部分についての準備と、成功しなかった場合のバックアッププランを作りました。 実際、今回の実施では想像以上の成果を出していただいたので、今であればもっと違うところもお願いできたと思ってます。

仕事の取り組み方といった文化的な面に関しても、
海外だなという差異は感じなかった

品質管理については想像以上の成果があったということですが、具体的にどういう成果だったのでしょうか

品質管理については想像以上の成果があったということですが、具体的にどういう成果だったのでしょうか

山口 様:
まず、一番懸念していたコミュニケーションに関しては、正直思っていたより壁は感じませんでした。
最初は日本語だけでやり取りしていましたが、英語ができるメンバーは時々英語で行っていました。当社からは資料を全て日本語で用意して、やり取りをSlackチャットで行いました。全て日本語で行うつもりでしたが、英語でやり始めるとレスポンスが早かったということもあって、急いでいない場合は日本語でチケットを上げてもらっていました。日英柔軟な対応をしていけば、正直国内でやっているのとあまり変わらないと感じました。

ビジネスで、真剣勝負で、駅前留学ができる。

山口 様:
そういうこともあります。コミュニケーションツール以外にも、仕事のやり方や文化的な面に関しても、海外だなという差異は感じませんでした。

むしろまじめだなという感覚のほうが多くて、進捗で少し遅延しているときに、オフショアのPMの方からキャッチアップの為工数を調整する提案を頂いた時など、結構しっかりしてるなという安心感はありましたね。

海外も日本と同じ感覚であると捉えるのか、日本風のやり方に合わせていると捉えるのかというと、VATは日本風のやり方をしています。
日本の会社なので、日本のいいところを輸入して日本の文化を教えています。おそらく、フィリピン流にすると少し違う感覚をもたれると思います。日本語の文化を教えているからこそ、齟齬が発生しないということだと思います。

進捗確認や認識合わせを気軽にできたので、
とても安心感がありました

コミュニケーションとして朝会を毎日やらせていただいていたのですが、そのやり方はいかがでしたか。

コミュニケーションとして朝会を毎日やらせていただいていたのですが、そのやり方はいかがでしたか。

山口 様:
それは非常に大きかったですね。当社の文化としてスクラムミーティングをしているチームもありますし、個人的にも、外に常駐した時は毎日朝会をやっていたこともありましたので、そこで顔や雰囲気をみて、この進捗は本当に大丈夫かということが、肌で感じられるメリットはわかっていました。

最初は、毎日は必要ないのではと感じていましたが、朝会で進捗を聞いていると、チャットでやり取りするより認識合わせを気軽にできたので、とても安心感がありました。御社側もやりやすかったのではと思います。

キックオフでお互いの自己紹介をさせていただいて、顔だけでなくどのような個性の方と仕事をするのかというのがお互いにわかり、毎朝困っていることは何かを気軽に相談できる環境を、御社が作っていただいたことにすごく感謝しています。

山口 様:
次のプロジェクトも5分でいいから朝会をしたほうがいいと思いますね。他の会社さんがオフショアで困っているケースがあったのですが、そちらではPMがベトナムに何度か行き来されて、それでも3週間おきに問題が起きていました。それなら毎朝話を聞けばいいのにと、今回改めて思いました。

基本的にソフトウェア関連プロジェクトで、何が一番重要かというとコミュニケーションだと思います。それがお互いに文化も違う、距離も離れているオフショアプロジェクトだと、どうやってコミュニケーションを増やす仕掛けを作るかというのが一番重要だと思います。

山口 様:
一方的に話をするのでしたら簡単ですが、やはり伝わって理解してもらっていると確認できるというのが重要で、それこそが本当に良かったことですね。

作業品質という面で、
作業品質という面で、

納期つまり時間軸という面で、VATに関して不満を感じたことはありますか?

納期つまり時間軸という面で、VATに関して不満を感じたことはありますか?

山口 様:
当社の都合で遅延するということを除けば、すべてオンスケジュールでしたので心配はありませんでした。 途中、仕様変更が発生してテストの手戻りがありましたが、すべてキャッチアップしていただけましたし、仕様変更の総量が多いときは軽くてもテストしたほうが良いという提案もいただけたので、とても助かりましたね。

品質の面ではどうですか。

山口 様:
作業品質という面で、一点とても驚いたのがすごく忠実にやってくれるということです。
今回お願いしたシステムは当初は数画面しかなかったのですが、その後かなり機能を増やした大規模拡張プロジェクトでした。
ですから今回の開発では手を入れていなかったサブ機能もあったんですね。
手をいれないところもテストしていただけるとのことで、テスト仕様書をお渡ししたのですが、「仕様書の句読点の場所が違う」といった、前回見落としていたところまで見つけていただけて、すごいなという感想がありました。

コストの面でいうといかがでしたか。

山口 様:
今回のプロジェクトは社内でやる前提で、基本的に社内で情報共有できていたものを利用するつもりでしたから明文化していないものが多々ありました。
そういった情報をすべて明文化する準備に時間を要したのを込みで、テストの実施に関しては当初の予算計画より3分の2以下になっています。おそらく、もう一回やることになったら、もっと下げられる自信があります。

テスト実施のオフショアリングがうまくいったと、
管理者層は理解している

最初、ドラマがあったとおっしゃいましたが、フィリピンを使うことに、終わった後で社内の評価は変わりましたか?

株式会社スタイルズ様

SIビジネスグループ SI第4チーム リーダー 
山口 和伸 様 (右から1番目)

SIビジネスグループ 取締役/マネージャ 
山元 希 様 (右から2番目)

最初、ドラマがあったとおっしゃいましたが、フィリピンを使うことに、終わった後で社内の評価は変わりましたか?

山口 様:
社内の評価でいうと、オペレーションとしてオフショアリングがうまくいったと管理者層は理解しています。他のプロジェクトでも参考になるように、どういう準備をしたとのか、どういう進め方をしたのかということに関心があったようです。

社内でもオフショアが得意なプロジェクトもあるので、一概に今回の方法がフレームワークになることはないと思いますが、我々のプロジェクトに関していえば、今回の経験から、これからどれだけ御社にわがまま言えるのかなと思っています。
弊社の事例としてこの程度準備していけば頼める、というのがわかりましたし、逆にここまで書かなくてもよかったんだ、というのも含めてわかりました。

これからはどれくらいの規模であればどれくらいの準備をすればよいかを考えながら、お願いできるのかというのを徐々に探っていこうと思っています。社内でもオフショアに限らず、外部委託するときのひとつの形として、いい例になったと思います。

本日はいろいろお話しいただき、
ありがとうございました。

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