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最終更新日時:2025.02.12 (公開日:2025.02.12)

ソフトウェアテストの歴史と今後の展開 AIを活用しよう

車やパソコン、家電などさまざまな製品の品質を保証するには、テストが欠かせません。ネジ一つとってもテストを行い、その精度が品質基準に適合しているかテストを行います。つまり、テストは品質管理において欠かせない要素です。

ソフトウェアについても同様です。ソフトウェアが仕様にあった動作であるか保証するためには、テストが欠かせません。テストを行い、品質が保証されればユーザーは安心して利用できます。

ソフトウェアの世界は日々進化、複雑化しており、テストの仕組みもまた変化しています。本記事では、ソフトウェアテストの歴史と現代における役割、今後の展開について解説いたします。

ソフトウェアテストの歴史と初期のアプローチ

Wikipediaによると、1979年にGlenford J. Myers氏によってデバッグとテストの分離が導入されました。テストはまだ発見されていないエラーを発見する検証活動であり、デバッグは開発活動の一部であると定義しています。

1980年にはソフトウェア・テストの技法 (1980年)という書籍が出版されています。著者は前述のGlenford J.Myers氏です。当時はマシンスペックが低かったため、あらゆる入力パターンでテストを行うと時間がかかるという問題がありました。そこで、同値分割という考えを導入し、条件をグループ化することでテストの効率化を図りました。境界値分析は、その境界値に関する分析手法になります。

初期の頃はテスト手法が確立されておらず、各組織や部署で試行錯誤が行われていました。テストは開発技法とともに進化しており、たとえばインタフェースと実装の分離によってユニットテストが生まれています。テストは繰り返し実行できること、再現性があることが重要であり、徐々に自動化へのニーズが生まれていきました。

ソフトウェアテストの進化と現在の技術

ソフトウェアテストの転換期につながったのはCI/CDの登場でしょう。CI/CDとは継続的インテグレーションと継続的デリバリーの略称で、開発者がコードをリポジトリにプッシュすると、自動的にビルド、テスト、デプロイが行われる仕組みです。CIはデザインパターンの提唱者として知られるGrady Booch氏が提唱し、CDは2010年に発行されたJez Humble氏とDavid Farley氏の共著である「Continuous Delivery: Reliable Software Releases through Build, Test, and Deployment Automation(和訳:継続的デリバリー 信頼できるソフトウェアリリースのためのビルド・テスト・デプロイメントの自動化)」にて登場しています。CI/CDによって、開発者はリリース作業に手間取ることなく、ユーザーは常に新しい機能を利用できるようになりました。

CI/CDを利用したプロジェクトでは、コードをプッシュする度にテストを実行します。そのため、テストの回数は膨大であり、人の手を挟むのは困難です。そこで、テストの仕組みを自動化する必要があります。テスト自動化にはテストの自動実行、テスト結果の自動判定などが含まれます。テストが正常に完了すれば、自動的にリリースまで行われます。

最近ではAPIを利用して外部サービスと連携する機会が増えています。そうした外部サービスとの連結部分をテストする上で、モックサーバーの存在が重要になっています。モックサーバーが外部サービスのインタフェースを模倣することで、実際には外部サービスへ接続せずにテストを行えます。

コンピュータのUIといえば、かつてはCUIであり、現在はGUIが当たり前になっています。また、デスクトップのみならずモバイルデバイスやHMD、カーナビなどデバイスは多種多様に広がっています。そうしたUI周りにおけるテストだけでなく、テスト自動化も日々進化しています。海外にあるデバイスをエミュレートする、位置情報やカメラなどにアクセスするなどテストに求められる機能は拡大していると言えるでしょう。

ソフトウェアテストとAI 今後の展開と未来の課題

最新のトレンドとしては、やはりAIが見逃せません。UIは日々の運用によって徐々に変化するものであり、その変化によってテストに失敗する可能性が高まります。AIによる自動修正機能によって、そうした差分を柔軟に吸収し、メンテナンス工数が削減されています。また、テスト結果の判定と修正提案という分野においてもAIが活用されています。

また、テストケースの作成もAIによって自動化されています。開発者の作成したコードに対して、ユニットテストが自動で生成されます。さまざまなパターンを網羅したテストケースが生成されることで、より品質の高いプロダクトを開発できるようになります。

こうした時流の中で、テストエンジニアに求められる役割も変化しています。従来はテスト工程の管理が主な職務でしたが、現在では最新のテクノロジーを使いこなし、テストを自動化するアーキテクチャ設計まで求められることも増えてきました。その場合、ツールが出力するエラーメッセージを正しく読み取り、開発チームへフィードバックする役割も重要になっています。

バルテス社のソフトウェアテストサービスは、未来へのアプローチ

これまでに書いてきた通り、テストに関わるテクノロジーは日々進化、複雑化しています。最新テクノロジーと従来の信頼あるテスト手法を組み合わせ、品質の高いプロダクトをより早く、繰り返しリリースしなければなりません。それがビジネスの価値に直結し、競争力の源泉となります。

こうした変化を、すべて社内のテストエンジニアが追いかけ続けるのは非常に困難です。そこで私たちバルテスではソフトウェアテストサービスを提供しています。テスト専門家として、テスト計画や設計の支援、テスト自動化支援、QAチーム立ち上げ支援などを行っています。最新のテスト技術を取り入れることで、品質の高いプロダクト開発をお手伝いします。

テストはプロジェクトの進捗によって、工数が増減しやすい傾向があります。アウトソースすることで工数を適切に確保し、開発チームは製品開発に専念できます。

まとめ

 「ソフトウェアテストの歴史と今後の展開 AIを活用しよう」と題して、ご紹介してまいりました。

今回はソフトウェアテストの歴史と現在、そしてテストエンジニアに求められる役割を中心に解説しました。テスト技術は日々進化しています。最新の技術を取り入れて、プロダクトの品質向上に役立ててください。

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